駐車場工事の種類とアイデア&費用相場
駐車場工事には、コンクリート駐車場・砂利敷き駐車場・アスファルト駐車場・スタンプコンクリート駐車場・タイル張り&石張り駐車場などがあり、「コンクリートと砂利どちらがいいの?」「駐車場デザインはどうすればいい?」「おしゃれな駐車場を作りたいけど費用が気になる…」と実際に検討する際は悩む方も多いかと思います。
今回は、そんな駐車場工事の種類とメリット&デメリット、工事費用の相場、駐車場工事のデザインアイデアなど、実際の駐車場工事の施工例と共にご紹介します。
駐車場工事の種類とメリット&デメリット
外構駐車場工事の種類には、一般的なものとして、砂利敷き・アスファルト・コンクリート・スタンプコンクリート・タイル張り&石張りなどがあります。ここでは、そうした各駐車場の特徴をメリット&デメリットを交えてご紹介します。
メンテ簡単!コンクリート駐車場
コンクリート駐車場は、耐久性とメンテナンス性に優れた駐車場工事の代表的な方法です。打設したコンクリートは長期間安定した状態を保ち、車の頻繁な出入りや重さにも耐えられるため、多くの家庭や商業施設で採用されています。
また、表面を平らに仕上げることで水たまりができにくく、掃除がしやすい特徴もあります。コンクリートは、基本の打設から表面の模様付けまで様々な仕上げが可能で、シンプルな見た目からおしゃれなデザインまで幅広い選択肢があります。そのため、新築・リフォーム問わず駐車場を手軽におしゃれに見せたい方に人気です。
- 耐久性が高く、長期間の使用が可能。
- メンテナンスがほとんど不要。
- 掃除も容易で、水たまりができにくい。
- おしゃれなデザインも可能(模様付け)。
- 工事費用が砂利敷きに比べて高い。
- 先々リフォームする際の撤去費用が高い。
- 乾燥に時間、使用までに日数が必要。
- ヒビ割れや色ムラなどが発生する場合も。
〈コンクリート駐車場のメリット〉
〈コンクリート駐車場のデメリット〉
コスパ最高!砂利敷き駐車場
砂利敷き駐車場は、低コストで簡単に施工できる駐車場工事の一つです。砂利を敷くだけで完成するため、短期間での工事が可能で、経済的に駐車場スペースを確保したい場合に適しています。
砂利は様々な色や形の選択肢があり、庭や外構全体のデザインに合わせたコーディネートも可能です。
しかし、砂利が散らばりやすく、車の乗り降りでズレが生じることもあります。砂利の隙間から雑草が生えることもあるため、定期的な手入れが必要です。
- 施工が簡単で短期間で完成する。
- コストが安く、予算を抑えやすい。
- デザイン用途が広く、他素材との併用も。
- 水たまりができない。
- 車の移動で砂利が飛び跳ねることがある。
- 雑草が生える可能性がある。
- 平坦でないため、歩きにくい場合がある。
- 踏みつけ音が気になることがある。
〈砂利敷き駐車場のメリット〉
〈砂利敷き駐車場のデメリット〉
広い敷地の駐車場に最適!アスファルト駐車場
アスファルト駐車場は、公共の駐車場や広いスペースの工事でよく採用される工法で、コンクリートよりも柔軟性があるため、衝撃を吸収しやすいという特徴があります。施工後、短時間で固まるため、すぐに使いたい場合に適しています。
また、比較的低コストで広い範囲に施工できるため、予算を抑えたい場合にもおすすめです。ただし、夏場の高温で表面が柔らかくなりやすく、車の跡が残ることもあるため、住宅駐車場には慎重な判断が必要です。
- 乾燥時間が短く、すぐに使用可能。
- 広範囲施工の場合は比較的コストが安い。
- 柔軟性があり衝撃を吸収。静音性も高い。
- 路面高温時に、タイヤ痕がつく場合も。
- 見た目が単調で、デザイン性に欠ける。
- 敷地が狭いと費用が高くなる場合がある。
〈アスファルト駐車場のメリット〉
〈アスファルト駐車場のデメリット〉
おしゃれな駐車場に!スタンプコンクリート駐車場
スタンプコンクリートは、コンクリート表面に模様や色をつけて、石畳やタイルのような仕上がりを実現できる工法です。独自性やおしゃれな雰囲気を出したい場合に人気があり、デザイン性にこだわる方に最適です。
スタンプコンクリートは、通常のコンクリートと同様に耐久性があり、メンテナンスも簡単です。しかし、一般的なコンクリートに比べて施工費用が高く、特殊な技術が必要なため、施工業者選びが重要です。
- デザイン性が高く、石畳やタイル風も。
- 耐久性が高く、長持ちする。
- メンテナンスが少なくて済む。
- コンクリート工事よりも施工費用が高い。
- 施工に技術が必要で、業者選びが重要。
- リフォームや修正が難しい。
〈スタンプコンクリートのメリット〉
〈スタンプコンクリートのデメリット〉
高級感ある演出も!タイル張り&石張り駐車場
タイル張りや石張り駐車場は、高級感があり、外観をおしゃれに見せるために選ばれる工法です。タイルや石は、色や形が豊富であり、デザインの自由度が高く、個性的な駐車場を作りたい方におすすめです。
また、耐久性に優れ、長期間にわたって美しい外観を保つことができます。ただし、タイルや石の施工には技術と時間がかかり、比較的高コストであるため、予算を考慮する必要があります。
- 高級感があり、デザインの自由度が高い。
- 耐久性が高く、長期間美しさを保つ。
- 住居に合わせてカラーやデザインをカスタマイズ可能。
- 他の工事に比べ施工費用が高め。
- 施工に手間がかかり、使用までに要日数。
- 凍結や強い衝撃で割れるリスクがある。
〈タイル&石張り駐車場のメリット〉
〈タイル&石張り駐車場のデメリット〉
おしゃれな外構駐車場デザインと駐車場アイデア
おしゃれな駐車場を目指すなら、デザインと素材の選び方は重要です。駐車場は日常的に使う場所でありながら、人の目にも触れる外構の一部でもあるため、実用性だけでなく見た目にもこだわりたいもの。ここでは、使い勝手を維持しつつ、駐車場全体をおしゃれに演出するための駐車場アイデアをいくつかご紹介します。
コンクリート駐車場+他素材で個性ある駐車場を演出
おしゃれな駐車場を作るためには、素材の組み合わせにも工夫が必要です。コンクリートをメインに使用した場合、目地間に人工芝等を敷き詰めることで、無表情になりやすいコンクリート駐車場に色+素材感による変化が生まれ、他とは違った駐車場デザインが実現します。
また、色付きの砂利を選べば、水はけも良く、コストも抑えられるため経済的かつ実用的です。透水性ブロックや洗い出し仕上げの施工も個性的な仕上がりが楽しめ人気です。
スタンプコンクリートでおしゃれ感が楽しめる駐車場に
コンクリート駐車場にデザイン性を持たせたい場合、スタンプコンクリートを活用するのもおすすめです。例えば、黒系の落ち着い住居には石畳調のデザインを、ナチュラルテイストの外構にはレンガ調の模様をつけることで、駐車場一体でオリジナル感ある演出が楽しめます。これにより、シンプルな駐車スペースにおしゃれ感がプラスされ、家全体の外観もランクアップした装いへと生まれ変わります。
タイル張り&石張りで高級感ある唯一無二の駐車場に
タイルや天然石を使った駐車場は、デザインの自由度が高く、おしゃれで洗練された空間を演出できます。例えば、落ち着いた色調のタイルを使えば、モダンでスタイリッシュな雰囲気に。茶系のタイルを使えば、エレガントで優雅な装いも可能です。
また、石張りは自然素材の風合いを活かしたデザインに仕上げることができ、ナチュラルな住宅にもよく合います。タイルや石の色や模様を工夫することで、駐車場に唯一無二の個性をプラスできます。
透水性あるドライテックで雨の日の足元ストレスを解消
ドライテックは、透水性コンクリートの一種で、雨水をスムーズに地面に吸収させる効果があります。実用的な駐車場アイデアとしてドライテックを使用すると、雨の日でも水たまりができにくく、見た目もスッキリとした機能性を兼ねた駐車場に仕上がります。
また、透水性素材のため、植物と組み合わせてナチュラルな外観にすることも可能です。同様の素材としてポーラスアイもあります。
タイヤ部分のみコンクリート工事で経済的な駐車場を実現
全体をコンクリートで仕上げるのではなく、タイヤの下だけにコンクリートを敷く方法もあります。これにより、費用を抑えつつ耐久性を確保し、隙間には砂利や芝を敷き詰めてナチュラルなデザインに仕上げられます。
全体をコンクリートで覆う駐車場に比べメンテナンス性は落ちますが、コスパを重視したアイデアとして数多く利用されています。
外構駐車場工事の費用相場
コンクリート駐車場工事の費用相場
コンクリート駐車場は、見た目がシンプルな分、住居外観を選ばず幅広い外構スタイルに適合する駐車場工事です。一般的な施工費用は、1平米あたり1万~1.5万円が相場です。駐車場1台分(20平米)に換算すると20万円~30万円になります。
水盛り遣り方・掘削・残土処分・砕石敷き・型枠処理・鉄筋敷設・コンクリート流し込み・仕上げなど施工も複雑なため、各作業工数によって費用にも差が出ます。重機搬入時は工事面積が広い方が単価も低くなりおトクです。
砂利敷き駐車場工事の費用相場
砂利敷き駐車場は、比較的低コストで施工可能な工事です。工事費用は1平米あたり4千円~8千円が相場で、駐車場1台分(20平米)に換算すると8万円~16万円になります。
砂利の種類や厚み、施工面積によって変動はありますが、予算を抑えつつも機能性を持たせたい場合に適しています。コストダウンを図るため防草シートを敷かないケースもありますが、後々のメンテナンス面を考慮した場合、防草シートは敷いておくことをオススメしています。
アスファルト駐車場工事の費用相場
アスファルト駐車場は、主に広いスペースに適しており、耐久性やクッション性に優れた工法です。工事費用の相場は1平米あたり0.5万~1万円となっており、コストを抑えつつ短工期の施工が可能です。
費用はアスファルトの種類等でも変動しますが、工事面積が狭い場合は割高になってしまうため、最低限3台以上の広範囲施工の際にオススメです。
スタンプコンクリート駐車場の費用相場
スタンプコンクリート駐車場は、おしゃれでオリジナル感溢れる演出ができる工法なため、施工費用は1平米あたり1万~2万円が相場で、一般のコンクリートよりもやや高額になります。
コンクリートの耐久性を保ちながら、他とは違った見た目にもこだわりたい方におすすめです。
タイル&石張り駐車場工事の費用相場
タイル張りや石張り駐車場は、駐車場をワンランク上の装いに仕上げたい場合に適した工法です。施工費用は1平米あたり2万~4万円と他工法に比べ高額で、素材の選択やデザインによってさらに価格が変動します。
タイルや石は耐久性が高く、美しい外観を長く保つことができますが、凍結や強い衝撃で割れる可能性があるため、定期的なメンテナンスや設置環境も考慮して選択するようにしましょう。
外構駐車場工事でおすすめのエクステリア設備
駐車場工事を検討する際、「駐車場には何が必要?」と考える方も多いのではないでしょうか。駐車場は実用性だけでなく、デザインや快適さにもこだわりたい場所です。そこで今回は、駐車場工事で人気のエクステリア設備について詳しくご紹介します。カーポートや照明などの設置で、おしゃれで機能的な駐車場づくりを目指しましょう。
愛車を雨・雪・霜からしっかりガード!カーポート工事
愛車を紫外線や雨から守るカーポート。カーポートを設置するだけで、利便性のみならず外構まわりの雰囲気を一段とスケールアップさせることができます。
また、敷地に余裕がある場合は、生活動線にも屋根を設けることで、日常シーンでの使い勝手が向上します。
なお、豪雪地域や台風の多いエリアにお住まいの場合は、耐雪・耐風タイプがおすすめです。
オリジナルタイプから市販タイプまで鉄壁防御!ガレージ工事
ガレージとは、駐車場の三方向が壁に囲まれた仕様の車庫スペースです。雨や風から愛車を守ってくれ、防犯性が最も高いタイプとなります。仕様としては、コストパフォーマンスに優れた市販タイプのものからオリジナル仕様まで幅広く存在し、車&バイク愛好家にとっては理想の駐車環境といえるでしょう。
盗難防止&飛来物から車を守る!跳ね上げ式・開閉式ゲート工事
引き扉や上下動に稼働するゲートを設けて外部からの侵入を防ぐ駐車場用の門扉です。手軽に道路との境界、車の防犯対策用に設置することができます。一般的なスリット型のカーゲートをはじめ、木目調、ガラス調など各社豊富にアイテムを揃えています。手軽に駐車場の防犯性を高めたい方におすすめです。
盗難・イタズラほか更なる防犯対策に!シャッターゲート工事
シャッターを設けて、道路との境界を完全に遮断することができる駐車場用の門扉です。
クローズド外構や高い防犯性を求めるご家庭には最適です。
跳ね上げタイプよりも堅牢性があり、デザイン性を高めることができるため、建物と意匠を統一し、より高級感ある住居空間の演出が楽しめます。
留守時・夜間の犯罪抑止!防犯カメラ・防犯ライト工事
犯罪件数の増加と共に問い合わせが増えてきている、防犯用のカメラやライトの工事です。特にオープン外構にお住まいで、高級車にお乗りのご家庭では、必須のアイテムになりつつあります。
防犯カメラやライトを設置することで防犯意識の高さをアピールし、未然に犯罪を抑止する効果も期待できます。
洗車・植栽水やり・ペットの足汚れ洗浄にも!立水栓工事
意外に忘れがちな水回り設備です。お車の洗車はもちろんのこと、植栽の水やり、アウトドアグッズの洗浄、駐車場の汚れ落としなど、日常シーンで使う機会が多いので駐車場周辺に設置しておくと便利です。
シンプルな1口立水栓から、便利な2口立水栓、冬も快適な温水も利用できる混合栓など、利用用途に応じて設置しておきたいアイテムです。
専用の電源設備で経済的負担を軽減!充電設備&電源工事
最近、海外を中心に急速にEV車などの利用率が高まっています。これから施工をお考えのご家庭は、カーポート周りに充電器スペースや充電専用設備向けの電源確保など、先々の導入を考えたプラン設計をしておきましょう。
専用の充電設備を自宅に設置すれば、商業施設や自動車ディーラーなどの充電スタンドへ出向かなくても、寝ている間に自宅でフル充電が可能です。
駐車場工事で後悔しないための注意点
駐車場工事は、日々の使い勝手や家全体の見た目に大きな影響を与えるため、慎重な計画が必要です。しかし、施工後に「車の乗り降りがしにくい」「車が増えたときに対応できない」など、工事後に後悔するケースも少なくありません。こちらでは、駐車場工事で後悔しないための注意点について詳しく解説していきます。
駐車場レイアウトと動線の確認
駐車場を設ける際は、駐車スペースの効率的な割り振りや、車の進入・退出のしやすさを考慮したレイアウトの検討が必要です。
また、駐車場は、通常外部道路から玄関へと通じているため、住居へ向かう人も含めた移動経路の改善、安全性の確保なども含めて設計するようにしましょう。
駐車場内での駐車向きの確認
新築時や駐車場拡張によって新たなに駐車スペースを設ける場合、並列 or 縦列 or L字駐車にするのか、敷地の形・傾斜・道路幅・道路勾配も含めて駐車場計画を練る必要があります。
前面道路が狭い場合は、駐車場の間口を広めにしないと、駐車する際に毎回ストレスを感じることになるので注意が必要です。
また、既存の門扉やブロック塀等を解体して駐車場を拡張する場合は、撤去・廃棄処理など想定以上に難工事になる場合もあるため、事前に業者に相談してどの程度の工事になるか確認しておきましょう。
夜間用駐車場照明とセンサーの設置
駐車場に照明を設置することで、夜間や悪天候時でも明るく使いやすい駐車場にすることができます。
駐車場照明には、人感センサーとソーラーパネルが内蔵されているセンサーライトのほか、カーポートへの内臓タイプのLED照明も展開されており、敷地や外構設備環境に合わせた夜の空間づくりが可能です。駐車場内に照明を設けることで、夜間の外構演出が楽しめるほか、次に紹介する防犯・安全面にも役立ちます。
駐車場内の防犯・安全対策
駐車場内の防犯性や安全性を向上させる場合は、監視カメラやセキュリティシステムの導入、前述のセンサーライトを含めた設計を検討する必要があります。特にオープン外構の場合は、容易に敷地内に侵入できてしまうため、センサーライトや防犯カメラを設置される方も増えています。
また、駐車場内での歩行者と車両の動線分離や夜間時の歩行者用の安全な通路スペースの確保も工事の際は考慮しておきましょう。
駐車場まわりのバリアフリー対応
高齢者や小さなお子様がいるご家庭では、そうした利用者に配慮した駐車場エリアのバリアフリー設計も検討しておきましょう。歩行者用のバリアフリー対応スペース、車両へのアクセスや移動経路の改善、車イスやベビーカーを利用する際の無理のない幅員設計などが含まれます。
また、工事する時点では不要でも、数年先には必要となりそうな場合には、複数回に分けて工事を行うと大幅な出費となってしまうので、1度で工事を済ますようにしましょう。
利便性を高める設備の設置
普段生活する上での利便性を向上させるために、電気自動車の充電設備の設置やサイクルポートの設置、植栽スペース確保や入口開閉ゲート設置など、日常シーンにおいて必要性が高いアイテムやスペースを駐車場工事に合わせて検討しておきましょう。
駐車場工事後に後から単発で工事を行うと、バリアフリー工事同様改めて解体作業等が発生しムダな出費となるので、事前に必要な工事があれば同時に行うことをおすすめします。
外構駐車場工事施工例
こちらでは、ガーテリアで施工された外構駐車場工事の事例をピックアップして紹介しています。実際の施工事例を見ることで、ご自宅の駐車場工事の施工後イメージがより具体的になるはずです。ガーテリアでは、コンクリートや砂利敷き、タイル敷き等を使った多彩なデザインで、機能性とおしゃれさを両立した駐車場づくりをお手伝いしています。
外構事例を参考に、駐車場工事のアイデア出しにお役立てください。
今回は、駐車場工事について紹介しました。道路に面した駐車場は、玄関アプローチ含め人目に付くと共に、毎日の生活動線にも関わる大変重要な要素です。フェンスやカーポートといった他のエクステリア工事費用や、リフォーム外構工事内容と調整を図りながら、最適な駐車スペースを今一度検討してみてください。