後悔しない目隠しフェンスの選び方と費用相場
目隠しフェンス設置で後悔しないためには、フェンスの高さや種類のほか、庭の目隠しや隣地境界用など、設置場所や目的に合わせたフェンス選びが重要です。
この記事では、フェンス設置を検討している方々に、設置によるメリット&デメリットや費用相場、よくある失敗例などを施工例と共にわかりやすく解説していきます。
まずは設置前に要確認!フェンスのメリット&デメリット
目隠しフェンスは、プライバシー確保やおしゃれな外観を実現できる一方で、設置コストや採光性など注意点も存在します。ここでは、フェンスの設置前に知っておきたいメリット&デメリットを解説していきます。
フェンス設置によるメリット
- プライバシーの確保
隣家や通行人からの視線を遮り、庭や室内で安心して過ごせる空間が作れます。 - 防犯性の向上
フェンスが障害物となり、不審者の侵入を抑止する効果が期待できます。 - 家まわりのデザイン性の向上
家や庭の雰囲気に合わせたおしゃれなフェンスで、外観全体を引き立てることが可能です。 - 防風・防塵効果
強風や道路からのホコリ、ゴミを庭や敷地内に入りにくくすることができます。 - 敷地境界の明確化
隣地や道路との境界線をはっきりさせることで、土地のトラブルを未然に防ぐことができます。 - ペットや子どもの安全確保
ペットや子どもが急に飛び出さないようにする囲いとしても役立ちます。
フェンス設置によるデメリット
- 圧迫感が出ることがある
フェンスの高さやデザインによっては空間が狭く感じられることがあります。 - 風の通りが悪くなる場合がある
完全に密閉型のフェンスは風通しを妨げ、庭の環境に影響を与える可能性があります。 - 台風や強風時に倒壊リスクがある
仕様や施工方法が適切でない場合、風の影響で倒れる可能性があります。 - 隣人トラブルにつながる場合がある
境界に設置する場合、隣人と合意を取らないとトラブルになることがあります。 - 採光を妨げる場合がある
高さやフェンス格子の閉度によって、庭や室内に十分な光が届かなくなることがあります。
デメリットに着目してフェンスを設置をすれば、安心できるプライバシー空間を実現できるほか、必要最小限のフェンス工事で済み費用削減につながるはずです。
バランスの取れたフェンス工事計画で、満足度の高い外構空間を目指しましょう。
目隠しフェンスの種類と特徴
目隠しフェンスには、主にアルミ製・樹脂製・天然木・スチールがあり、選ぶ素材によって耐久性やメンテナンス性、デザイン性が異なります。ここでは、目隠しフェンスの種類ごとの特徴を詳しく解説し、設置場所や目的に合ったフェンス選びのポイントを紹介します。
軽量&高耐久!選択肢が豊富な「アルミフェンス」
軽量で錆びにくく、スタイリッシュなタイプから木目調まで種類が豊富です。フェンス選びで迷ったらアルミフェンスがおすすめです。
- メリット:耐久性が高く、住宅外観や用途に合わせた使い方が可能。
- デメリット:衝撃にやや弱く、歪みや凹みができる可能性がある。
耐候性抜群!ナチュラルデザインが魅力の「樹脂フェンス」
天然木のような風合いが楽しめ、メンテナンスの容易さもあり人気です。玄関前やウッドデッキ前の目隠しなど、利用シーンを問いません。
- メリット:メンテナンスがほぼ不要で、腐食やシロアリ被害を受けにくい。
- デメリット:耐久性がアルミ製フェンスに比べ劣る。
自然素材で暖かみを演出「天然木フェンス」
自然な風合いが特徴で、天然木だからこそできるナチュラルな外構空間を演出できます。庭まわりに植栽と共に活用するとより魅力的です。
- メリット:温かみのあるデザインで庭や住宅に調和しやすい。
- デメリット:定期的な塗装や防腐処理などメンテナンスが必要。
防犯性と通気性を両立!機能性の高い「スチールフェンス」
頑丈で防犯性に優れており、家の外まわりやアプローチ周辺など幅広く利用可能です。広大敷地の境界フェンスにも最適です。
- メリット:高い耐久性と強度があり、価格も手ごろで使い勝手が良い。
- デメリット:メッシュや柵状のタイプが多く、視線を完全に遮ることは難しい。
設置場所から考える目隠しフェンスの選び方
目隠しフェンスは、設置場所によって適した素材やデザインが異なります。庭や玄関前、駐車場など、場所ごとに求められる機能性やデザイン性を考慮することで、より快適で満足度の高い仕上がりが期待できます。ここでは、設置場所別におすすめの目隠しフェンスの選び方を詳しく解説していきます。
1. 庭まわりのフェンス
庭では目隠し効果とデザイン性が求められるため、耐久性があるアルミや樹脂フェンスがおすすめです。例えば、ナチュラルな木目調デザインを選べば庭全体に調和をもたらします。
通気性のあるルーバータイプで風通しも確保し、圧迫感を軽減することがポイントです。
2. 玄関前のフェンス
玄関前では通行人の視線を遮りつつ、最低限の外構の美観を保つことが重要です。アルミ製や樹脂フェンスならデザイン選択肢も多く、玄関周辺の外観をおしゃれに引き立ててくれます。
目隠し効果を持ちながらも適度な隙間があるタイプを選ぶと、開放感を損なわず快適な玄関まわりが作れます。
3. 駐車場まわりのフェンス
駐車場では耐久性や防犯性が必要とされるため、アルミフェンスが最適です。
アルミ素材なら、雨やホコリ、泥汚れも簡単に洗い流すことができ長期間使用できます。
また、カラーや格子間隔も多様なタイプが揃っており、住居外観や目的に沿ったフェンス選びが可能です。
4. 犬走・勝手口まわりのフェンス
勝手口まわりでは防犯効果と通気性を両立するため、スチールメッシュやシンプルなアルミ素材が最適です。
格子デザインのフェンスなら、日陰になりがちな勝手口エリアに風の通り道を確保できます。
また、家の裏手にあたるエリアは、砂利敷き等、外部からの侵入を防ぐ外構設計も大切です。
5. 隣地との境界フェンス
隣地との境界には、アルミフェンスやスチールメッシュフェンスが適しています。目隠し効果を求めるならアルミフェンスで、必要に応じたプライバシーが確保できます。
また、人目に付かず目隠しの必要も無い境界部分であれば、通気性が保てるメッシュフェンスにしておくと隣家とのトラブルも防げます。
6. 道路沿いのフェンス
道路沿いでは、騒音や通行人の視線を遮りたい場合アルミや樹脂フェンスがおすすめです。デザイン展開も豊富なため、機能と美観を兼ねたフェンス設計が可能です。
広い敷地やコスパを重視するのであればシンプルなメッシュフェンスもおすすめです。
目隠しフェンスで後悔しない!フェンス設置でよくある失敗例
フェンスを設置したものの「イメージと違う」「要望が満たされていない」など、フェンス設置による後悔やトラブルに発展するケースが後を絶ちません。ここでは、設置後のよくある失敗例を取り上げ、後悔しないためのポイントや対策について詳しく解説します。
1. フェンスの高さが足りず目隠しにならなかった
設置後に隣家や通行人の視線が気になり「もっと高くすればよかった」と後悔するケースがあります。
プライバシー確保を目的とする場合は、事前に道路側からも必要な高さをしっかり目視で確認することが大切です。
一般的なフェンスの高さは、庭まわり:120~150cm程、リビング前や風呂・トイレ:150~200cm程、道路沿い:120~180cm程です(設置状況で異なるので要実測)。
2. フェンスが強風で倒壊してしまった
法令で、フェンスの高さは、ブロック基礎+フェンス仕様の場合2.2m以下と定められています(独立基礎仕様の場合は高さ2.2m以上も可)。フェンス高が増すほど、強風等による倒壊の危険度も上がるため、災害を未然に防ぐ意味でも、設置場所に応じた耐風圧フェンスの選択や他の施工方法を検討する必要があります。
3. フェンスのデザインが家に合わなかった
フェンス単体ではおしゃれでも、家や他のエクステリアアイテムと調和せず違和感が生じることがあります。
外構費用の調整を図りながら、設置前に外構をシミュレーションし、全体バランスや今後の外構計画を念頭に選択するのがポイントです。
4. 通気性が悪く庭まわりが蒸れる
背の高いフェンスや密閉型のフェンスはプライバシーを確保できる反面、風通しが悪く庭が蒸れ、害虫発生の原因にもなります。
湿気は、庭のみならず家本体にも悪影響を及ぼすため、通気性と目隠し効果を両立するフェンスを選ぶことが重要です。
5. 境界トラブルが発生した
隣地との境界にフェンスを設置した際、事前に隣人と話し合わずトラブルになるケースがあります。
例えば、日差しや風通し、背の高いフェンスの場合は圧迫感を与える場合があります。近隣住民とは普段からコミュニケーションを取り、事前にフェンスを設置することを簡単に説明しておきましょう。
6. 採光が遮られて家が暗くなった
高さのあるフェンスやフェンスの仕様によっては、リビングや庭に十分な日光が届かなくなることがあります。
通気性同様、植栽の生育や敷地内に湿気が留まる原因にもなるので、設置目的とフェンスの高さや格子密度に注意して選ぶのがポイントです。
7. 劣化が早いフェンスを選んでしまった
耐久性を考慮せずに好みのフェンスを選んだ結果、短期間で劣化が進み交換が必要になることがあります。
安易に安価な製品を選択せずに、外構業者にもよく相談し、耐久性や長期的なランニングコストも考慮して選ぶようにしましょう。
目隠しフェンスの費用相場
目隠しフェンスを設置する際の費用は、選ぶ製品や施工面積によって大きく変わります。「どれくらいの予算が必要か?」という疑問は多くの方が抱えるポイントです。ここでは、アルミ・樹脂・木製・スチールメッシュなど、主要なフェンスの素材別の設置費用相場を紹介していきます。
〈素材別のフェンス施工費相場/1mあたり〉
フェンスの種類 | 材料費+工事費 |
---|---|
アルミフェンス | 10,000〜30,000円 |
樹脂フェンス | 15,000〜40,000円 |
天然木フェンス | 20,000〜40,000円 |
スチールフェンス | 8,000〜12,000円 |
アルミフェンス費用相場
アルミフェンスの場合、1mあたり約10,000~30,000円が相場です。材料費と施工費のバランスが良いフェンス素材です。軽量かつ品質も安定していることから施工性が高いのが特徴です。長期的なコストパフォーマンスに優れています。
樹脂フェンス費用相場
樹脂製フェンスの費用相場は、1mあたり約15,000~40,000円が相場です。一般的なアルミフェンスに比べ施工性は劣りますが、耐候性に優れ、塗装や防腐処理が不要なので、長期的なメンテナンスコストを削減できます。
天然木フェンス費用相場
天然木フェンスの費用相場は、1mあたり約20,000~40,000円が相場です。木材の種類によっては、防腐処理や定期的な塗装が必要なため、メンテナンスコストを考慮することも大切です。
スチールメッシュフェンス費用相場
スチールメッシュフェンスの費用相場は、1mあたり約8,000~12,000円と比較的低価格です。強度が高く、通気性を確保しつつ防犯性を高めるのに適しています。シンプルなデザインで隣地境界や外周用途に向いています。
目隠しフェンス施工例
こちらでは、ガーテリアで施工した外構フェンスの施工事例をご紹介します。お庭まわり・玄関まわり・デッキまわりなど、設置場所・利用シーンに合わせた様々なフェンスの使い方が見て取れますので、ぜひ参考にしてみてください。
リーズナブルでおしゃれなフェンスの紹介
フェンス設置を検討する際、予算の都合で当初の希望フェンスを付けることを断念する方も多いのではないでしょうか。
ここでは、そうした際に代替可能な、デザイン性を維持しつつリーズナブルなフェンスをご紹介します。シンプルなタイプにはなりますが、色味を統一させたりすることで、価格を感じさせない外構が演出できます。
シンプルデザインが特長のメッシュタイプのフェンスです。ブラック色など複数色を展開し、住宅様式を問わず利用可能なフェンスです。
存在を主張し過ぎないシンプル形状フェンスです。笠木と柱の組み合わせで10種類以上のデザインパターンから選ぶことができます。
シンプルデザインが特長のメッシュタイプのフェンスです。ブラック色なアプローチまわりとコーディネイトしやすいフェンスです。洋風から和風まで幅広い住宅におすすめのデザインです。
シンプルな意匠と利便性を兼ね備えたフェンスです。ブラック色・ホワイト色のほかアタッチメントに木目調のものも用意されています。
笠木デザインとツートン色を含めた豊富なカラーバリエーションを持つフェンスです。高意匠でシンプルモダンな住宅にマッチします。
フラットなラインデザインが様々な住まいと外構スペースにマッチする形材フェンスです。ブラック以外にもホワイト・シルバー色も。
任意の位置に柱が取り付けられる施工性に優れたタイプのメッシュフェンスです。独自の製法で強度も強く、ブラック・ホワイト色もあります。
シングルメッシュ構造のフェンスです。遊び心ある独特の美しいフォルムで外構の魅力をより高まてくれます。赤・黄・青ほかカラー展開も豊富です。
目隠しフェンスの工事費用を抑えるには
外構工事の中でも、駐車場工事と並び費用がかかるのがフェンス工事。敷地面積に比例して部材の量や工期も長くなるため、選ぶ製品によっては思わぬ高額見積になりかねません。
外構予算が限られている場合は、周囲からあまり見えない部分は低価格グレードの製品を設置し、家の正面や周囲から目立つ方角のみ高いグレードの製品を選択するなど、製品選択に幅を持たせることで費用を削ることができます。
今回は、目隠しフェンス工事についてご紹介しました。
外構フェンスは、防犯性やプライバシーの観点からも、できれば設置しておきたいエクステリアアイテムの一つではありますが、外構工事の中でも思いのほか費用が嵩む部分です。
複数のエクステリア工事を依頼する場合は、外構工事の費用相場を参考に必要工事を優先付けし、予算や目的に沿った最適な外構を築いてみてください。