タイルデッキの後悔&失敗・メリット&デメリット
タイルデッキは、庭や玄関まわりの外構に取り入れることでおしゃれな空間を演出できる人気のエクステリアです。
しかし、「タイルデッキの費用はどのくらいかかるのか?」「シロアリや虫の心配はないか?」「ウッドデッキと比較してどちらが良いのか?」といった疑問や、「タイルデッキで後悔したことがある人の意見が知りたい」という不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
ここでは、タイルデッキに関するメリット・デメリットや費用感、施工事例などを詳しくご紹介し、後悔しないための選び方とポイントについて解説します。
タイルデッキのメリット
タイルデッキは、「おしゃれな外構を実現したい」「メンテナンスの手間を減らしたい」と考える方に人気の選択肢です。新築外構や外構リフォームを検討中の方にとって、そのメリットをしっかり理解しておくことが重要です。ここでは、タイルデッキの耐久性やおしゃれなデザイン性、さらにはお手入れのしやすさについて詳しくご紹介します。
上記画像引用元:リクシル|タイルデッキ
1. タイルデッキは高耐久性&低劣化
タイルデッキは、表面にタイルなどの硬い素材を使用しているため、非常に耐久性が高く、長期間にわたって美しい状態を維持できます。紫外線や雨風、雪にも強いため、メンテナンスの手間が少なく、経年劣化が目立ちにくいのが特徴です。
また、ウッドデッキと比較しても、腐食やシロアリの心配がほとんどなく、耐用年数が長いため、初期費用が多少高くても長期的なコストパフォーマンスは優れています。さらに、タイルの表面は傷がつきにくいため、頻繁に物を移動したり子どもやペットが遊んでも安心です。美観を重視しつつ、耐久性を求める方には理想的なエクステリアアイテムです。
2. タイルデッキでおしゃれな外構に
タイルデッキは、豊富なカラーやパターンから選べるため、外構デザインに統一感を持たせやすく、家全体の外観を引き立てます。例えば、木目調のタイルを使用すれば、ウッドデッキのような温かみを演出しつつ、木材のメンテナンスの手間を省くことができます。
また、レンガ風や石畳風のタイルを選ぶことで、クラシックからモダンまで多彩なスタイルに対応可能。さらに、滑り止め加工が施されたタイルもあり、安全性を確保しながらデザイン性を高めることができます。庭や玄関まわりをおしゃれに仕上げたい方に最適なアイテムです。
3. タイルデッキはお手入れ簡単
タイルデッキのもう一つの大きなメリットは、掃除やメンテナンスが非常に簡単な点です。タイルの表面は滑らかで汚れが染み込みにくく、ほうきでの掃き掃除や水洗いだけで清潔さを維持できます。
特に、庭や駐車場に使用する場合、土や砂埃がついても水を流すだけで簡単に汚れが落ちるため、忙しい方やメンテナンスに手間をかけたくない方におすすめです。
また、カビや苔が生えにくい素材のため、湿気の多い地域でも安心して使用でき、常にキレイな状態を保つことができます。
4. タイルデッキで外構に高級感♪
モダンな印象のタイルデッキは、お庭全体を高級感ある仕上がりにしてくれます。
ウッドデッキと違い、タイルの種類が豊富に揃っているので、外構スタイルによって明るいトーンや落ち着いたトーンなど、色味を楽しめるのも魅力のひとつです。
スタイリッシュな石目調のものから、ナチュラルな素焼き調タイプ、木目調や凹凸感のある素材まで、建物に合わせた住環境演出が楽しめます。
5. 子供の遊び場やくつろぎの場に
タイルデッキがあることで、子供の遊び場になったり、大人のくつろぎ空間として非日常感を味わえるほか、ウッドデッキに比べ、熱や汚れを気にすることなく安心してBBQを楽しむこともできます。
さらに、リビングと続き間的な見せ方をすることで、より開放感ある住空間を演出でき、お庭と一緒に有効活用することで、家の中だけではできなかった使い方が可能になります。
タイルデッキのデメリット・後悔
タイルデッキは、おしゃれなエクステリアアイテムとして人気がありますが、「施工後に後悔したくない」「費用対効果を考えたい」と悩む方も多いのではないでしょうか。実際に、マイナス面を気にして、設置を躊躇されている方も少なくありません。
そこで今回は、タイルデッキのデメリットや注意点について詳しく解説します。新築やリフォームでタイルデッキを検討している方が、後悔しないために知っておくべきポイントをお伝えしますので、参考にしてみてください。
1. 日差しの照り返しが強い
真夏にタイルデッキの上で何かをしようと思っても日中はとても暑いため、シェードなどの日除けパーツを付ければよかったと感じる方が多くみえます。利用目的にもよりますが、お子様やペットの遊び場として利用する際は注意が必要です。
また、夏場はタイルがとても高温になり、ウッドデッキに比べ照り返しがきつくなりがちです。直射日光が長時間当たる部分では素足で歩くことは避け、サンダル等を利用するようにしましょう。
2. 初期費用が高め
タイルデッキは、その耐久性やデザイン性の高さゆえに、ウッドデッキや砂利敷きよりも施工費用が高くなりがちです。特に、質の良いタイルを使用したり、複雑なデザインを施す場合は、1平米あたりの単価が上がり、全体の工事費用も高額になります。新築時やリフォーム時に外構全体をコストを抑えて仕上げたい方には、予算オーバーの原因となることも少なくありません。
また、費用面で妥協して安価なタイルを選ぶと、後々の耐久性や見た目に後悔することもあるため、慎重な検討が必要です。
3. 下地工事が必要で時間がかかる
一般的なタイルデッキの施工には、しっかりとした下地作りが欠かせません。タイルを直接敷くわけではなく、コンクリートの基礎を作り、その上にタイルを貼り付けるため、施工には時間と手間がかかります。特に、地盤が安定していない場所では、下地工事に追加の費用が発生することもあります。
また、住居側に水が流れないように水勾配をつける必要があり、素人のDIYでは難しい部分が多いため、信頼できる業者への依頼が必要です。このため、施工期間も長くなりがちです。
こうした問題を解消してくれる製品として、リクシルからアルミ基礎構造タイプのタイルデッキが販売されており、工数を大幅に削減できる商品として人気を集めています。
4. 思ったより汚れが目立つ
屋根の無い使用環境でのタイルデッキは、汚れの回避はできず、特に真っ白や真っ黒のタイルは汚れが目立ちやすくなります。設置場所にもよりますが、雨・風・埃が強く当たる部分は、どうしても汚れがたまる傾向にあります。
汚れが目立つ場合は、独立型のテラス屋根やシェードが各社から展開されているので、住宅の外観に合ったものを一緒に取り付けることで、雨・風をしのぐと共に、より居心地の良い空間に変身させることもできます。
5. 表面が滑りやすいことがある
タイルデッキは、雨の日や冬場の凍結時に表面が滑りやすくなることがあります。特に滑り止め加工が施されていないタイルを使用した場合、転倒のリスクが高まるため、小さな子どもや高齢者がいる家庭では注意が必要です。
また、滑り止め加工がされたタイルでも、経年劣化によって滑りやすくなることがあるため、使用場所に応じた素材選びが求められます。庭や駐車場に設置する場合は、特に安全面を考慮し、滑りにくいタイルを選ぶことが重要です。
6. タイルの割れや浮きが発生することがある
タイルデッキは、地震や重いものを落とした際に割れることがあります。施工が不十分だった場合、数年後にタイルが浮いてくることもあり、補修が必要になるケースもあります。
特に、寒冷地では凍結による膨張と収縮の影響でタイルが割れることがあるため、設置エリアの気候条件も考慮する必要があります。
タイルデッキで後悔しないためのポイント
タイルデッキは、おしゃれで耐久性のある外構アイテムとして人気ですが、実際に施工した後で「思っていた仕上がりと違った」「予算オーバーしてしまった」といった後悔の声を聞くケースも少なくありません。ここでは、タイルデッキの導入で後悔しないために知っておくべきポイントを詳しく解説していきます。
1. タイルデッキの費用と予算の把握
タイルデッキは、耐久性・デザイン性にも優れるエクステリアアイテムのため、その分工事費用が他のデッキ素材に比べて高くなりがちです。一般的に、1平米あたりの施工費用はウッドデッキよりも高めで、タイルごとの価格差も大きいため、選ぶタイルの種類+施工面積によって大幅に変動します。
また、タイルデッキと地面とに高低差がある場合、周囲にステップ階段も必要となるため、施工面積が広ければ、それに準じて費用面もアップします。少しでも安くしたい場合は、一方角のみステップを設けたり、タイルデッキ自体を低めにしてステップ無しで施工するなど、工夫することでコストカットが図れます。
2. タイルデザインや色選びは慎重に
タイルデッキのデザインは、庭全体の印象にも大きく左右します。しかし、実際に施工してから「思っていた印象と違った」「家の外観と合わない」といった後悔をするケースも少なくありません。
また、タイルは日光の当たり方や周囲の色味によって見え方が変わるため、実物サンプルを取り寄せて確認することをおすすめします。
さらに、長期間使用することを想定し、汚れが目立ちにくい色や風合いを選ぶと、メンテナンスの手間や汚れのストレスを気にせず暮らすことができます。黒いタイルの場合は白い汚れが、白いタイルの場合は黒埃汚れが目立つので、色調や柄の組み合わせで複数列挙し、デザイン性だけで選ばずにメンテナンス性も考慮したタイル選びをするようにしましょう。
3. タイルの滑りやすさと安全性
タイルデッキは、統一感ある見た目を実現できる一方、雨の日や冬場の凍結時に表面が滑りやすくなるリスクがあります。安全性を確保するためには、滑り止め加工が施されたタイルや、表面がザラザラしたタイルを選ぶのがおすすめです。特に滑りが気になる動線上には、市販の滑り止めスプレーで対処することもできます。
4. シロアリや害虫対策も考慮
外構工事では、害虫やシロアリの問題も考慮する必要があります。タイルデッキ自体は、木材のようにシロアリ被害を受けにくいですが、施工する下地や周囲の環境によっては虫が発生することがあります。
タイルデッキ工事の際は、排水計画と共に、窓サッシの水切りや建物換気口を塞がないように設置し、空気の通り道を確保しておきます。
これらを怠ると、湿気がこもりやすくなり、建物劣化や害虫発生の原因へとつながってしまうので、外構業者にも確認した上で施工してもらようにしましょう。
5. リビングとの段差解消
一般的なタイルデッキ施工の場合、リビングとタイルデッキの床面の高さを揃える際、建物とデッキの間に通気&排水のため別途グレーチング(金属蓋)が必要です。グレーチングを使う場合は、通常の施工に比べ作業工程も増えるため、その分費用も発生します。
また、通常よりデッキ部分を高くする分、地面からの高低差も広がるため、段差を解消するためのステップ階段が必要となるケースもあるので留意しておきましょう。
先に紹介した、リクシルのタイルデッキでは、基礎構造がウッドデッキと同様の構造となっているため、掃き出し窓の高さに合わせた施工をご希望の方にはおすすめです。
グレーチング施工時の注意事項
タイルデッキを建物水切りより高い位置で設置する場合、通気や雨水の室内侵入を防ぐためグレーチングが必要となります。
雨やホコリはグレーチングを通して落ちていきますが、年数が経つと、グレーチング目地にゴミが詰まり排水性が悪化することがあるので、定期的な清掃が必要です。
また、グレーチング下の排水環境は、日陰で水はけが悪いケースも多いので、シロアリ等の害虫予防のためにも雨が多い時期は適度にグレーチング下をチェックして、水溜まりが常態化していないかチェックするようにしましょう。
6. 外部からの視線対策
素敵なタイルデッキを設置しても、道路や隣地からの視線があって丸見えでは居心地が悪く感じてしまいます。
周囲からの視線を気にせずタイルデッキでくつろぎたい場合は、目隠しフェンスや植栽の設置をおすすめします。
完全に囲ってしまうと風通しが悪くなるケースもあるので、ルーバータイプのフェンスなど、目隠し機能と利便性を兼ねた商品選択をするようにしましょう。
タイルデッキ or ウッドデッキの比較と選び方
タイルデッキとウッドデッキ、どちらを設置するかで迷われている方も多いかと思います。いずれの製品も、外構空間の利便性を高め、より快適に演出してくれるエクステリアアイテムです。
利用用途やメンテナンス性など、メリット&デメリットを比較しながら、自身の優先順位と照らし合わせて選択してみると良いでしょう。
タイルデッキがおすすめな方
- 高級感を演出したい。
- 劣化の心配や掃除の手間から解放されたい。
- デッキ上でBBQを楽しみたい。
タイルデッキは、長期間に渡って美観や耐久性を重視する方におすすめです。
また、紫外線や雨・風、害虫にも強くて、腐食する心配もなく、掃除も水洗いやほうきで簡単にできるため、忙しい方でも手軽に維持可能です。
さらに、木目調やレンガ調など、多様なタイルの中から家の外観に合わせた素材選びが楽しめ、おしゃれな外構を実現したい方には理想のアイテムです。初期費用は高めですが、メンテナンスコストを抑えられるため、長期的な視点で考えるとコストパフォーマンスに優れています。お庭まわりや玄関アプローチなど、メンテナンスの手間を最小限に抑えたい方にはタイルデッキが最適です。
ウッドデッキがおすすめな方
- 少しでもコストダウンを図りたい。
- ナチュラルな木の風合いを感じたい。
- リビングとデッキ間の段差を手軽に解消したい。
ウッドデッキは、外構に自然な温かみや柔らかな雰囲気を求める方におすすめです。ウッドデッキはタイルデッキに比べて比較的低コストで施工でき、木目調の選択肢も豊富です。さらに、木材特有のナチュラルな風合いが、庭やテラスにリラックス感を与え、プチアウトドア感が楽しめます。
また、天然木のウッドデッキの場合、タイルデッキに比べると季節による天板の高低温が抑えられ、小さなお子様やペットがいるご家庭にも向いています。ただし、天然木の場合メンテナンスが必要で、シロアリ対策や防腐処理を怠ると劣化しやすい点には注意が必要です。そのため、手間なく木の風合いを感じたい方は人工木タイプのデッキを、こまめな手入れが苦にならず、自然素材の温かみを感じたい方は、天然木のデッキが理想の選択肢といえます。
タイルデッキ施工例
ここでは、ガーテリアによるタイルデッキの施工例をピックアップしてご紹介します。タイルの色合いや地面からの高さほか、フェンスや他の外構とのバランス感などをチェックして、新築外構・外構リフォームで設置する際の参考にしてみてください。
今回はタイルデッキについてまとめてみました。デッキスペースが欲しくて、ウッドデッキかタイルデッキかで迷われる方も多いかと思います。
特に新築外構の場合、時間的猶予があまり無いため、深く考えずに設置されるケースがよくあります。設置後に後悔しないためにも、利便性なども十分考慮して、納得できる製品選択をするように心がけましょう。