タイルデッキの後悔&失敗・メリット&デメリット
タイルデッキとは、1階の庭部分に取り付けるタイル張りのデッキのことを指します。
特に新築外構でとても人気の高いタイルデッキですが、見た目はお洒落で高級感&耐久性もありとてもおすすめです。
ウッドデッキにくらべて、タイルデッキはお手入れも楽なので、掃除が苦手な人にも向いています。さらに、リビングと繋ぎ、くつろぎスペースとして利用することもできます。
今回は、タイルデッキをお考えの方に知っておいてもらいたいことをまとめてみたので、参考にしてみてください。
タイルデッキのメリット
こちらでは、タイルデッキを設置された方々から寄せられる、設置して良かったポイントを紹介していきます。
タイルデッキを設置するか迷われている方は、ご家族のライフスタイルと照らし合わせながら判断材料にしてみてください。
上記画像引用元:LIXIL|タイルデッキ
劣化が少ない
タイルデッキは、丈夫で経年劣化が少ないエクステリアアイテムです。普通に使用していれば、シロアリの被害やカビが生えたりする被害も無いでしょう。紫外線等の色あせの心配も無いので、長期間キレイな状態でご利用可能です。
掃除がすごく楽
掃除が楽という理由でウッドデッキ(天然木)ではなく、タイルデッキにされる方は多くみえます。汚れが気になる場合は、ホウキやデッキブラシで掃くだけで綺麗になります。タイルデッキは汚れが染み込みにくいため掃除が苦手な方にはオススメです。
メンテナンス手間が少ない
ウッドデッキ(ソフトウッド)に比べると、毎年塗装をしたり、防腐処理をしたりといったメンテナンスが必要ありません。
また、ウッドデッキと違って、害虫の心配やささくれが出てくるといったようなことがありません。
高級感を感じることができる
モダンな印象のタイルデッキは、お庭全体を高級感ある仕上がりにしてくれます。
ウッドデッキと違い、タイルの種類によって明るい色味を楽しめるのも魅力のひとつです。スタイリッシュな石目調のものから、ナチュラルな素焼き調タイプ、木目調や凹凸感のある素材まで、建物に合わせた住環境演出が楽しめます。
子供の遊び場やくつろぎの場に
タイルデッキがあることで、子供の遊び場になったり、大人のくつろぎ空間として非日常感を味わえるほか、ウッドデッキに比べ、熱や汚れを気にすることなく安心してBBQを楽しむこともできます。
さらに、リビングと続き間的な見せ方をすることで、より開放感ある住空間を演出でき、お庭と一緒に有効活用することで、家の中だけではできなかった使い方が可能になります。
タイルデッキのデメリット・後悔
次は、タイルデッキ導入後に感じた後悔ポイントを紹介します。設置前から分かってはいたけど思いのほかマイナスだった点など、お客様の声をもとにご案内します。
日差しの照り返しが強い
真夏にタイルデッキの上で何かをしようと思っても日中はとても暑いため、シェードなどの日差しよけが欲しいと感じる方が多くみえます。利用目的にもよりますが、お子様やペットの遊び場として利用する際は注意が必要です。
また、夏場はタイルがとても高温になり、ウッドデッキに比べ照り返しがきつくなりがちです。直射日光が長時間当たる部分では素足で歩くことは避け、サンダル等を利用するようにしましょう。
段差を解消すれば良かった
例えば、タイルデッキとリビングを同じ高さ程度(基本は水切り下)にすることは多いですが、庭の地面との高低差を考慮しておらず、段差ができてしまい降りる際に不便に感じるケースがあります。できれば、タイルデッキと庭との段差にも気を配り、庭への出入りも楽に安全にしておけばよかったと後悔される方もみえます。
使えるスペースが狭かった
庭のスペースに余裕が無く、タイルデッキをつけた結果、思い通りの空間にならない場合もあります。タイルデッキを設置する際は、他の外構空間やアイテムとの関連性も踏まえて、お庭全体の広さを考慮したプラン設計をしていきましょう。
必要性がなかった
タイルデッキという憧れはあっても、実際にお庭でバーベキューなどしなかったり、思ったよりデッキを使うことが少なかったケースもよくあります。せっかくのエクステリアアイテムが無駄なコストにならないように、ご家庭のライフスタイルとデッキの使用目的を検証してからのご購入をおすすめします。
思ったより汚れが目立つ
屋根の無い使用環境でのタイルデッキは、汚れの回避はできず、特に真っ白や真っ黒のタイルは汚れが目立ちやすくなります。設置場所にもよりますが、雨・風・埃が強く当たる部分は、どうしても汚れがたまる傾向にあります。
汚れが目立つ場合は、独立型のテラス屋根やシェードが各社から展開されているので、住宅の外観に合ったものを一緒に取り付けることで、雨・風をしのぐと共に、より居心地の良い空間に変身させることもできます。
濡れると滑りやすい
雨で濡れた状態の時はどうしても滑りやすくなります。タイルが濡れている時は軽くふいて乾くまで待つか、あらかじめ凹凸がある滑りにくいタイルを選択する必要があります。
設置費用が高め
タイルデッキは、ウッドデッキに比べ施工に手間がかかるため施工費用もその分高くなります。
また、夏の日よけ対策としてのテラス屋根やオーニング、排水設備などのオプションを追加する場合は、費用が追加で発生するので注意しましょう。
タイルデッキを設置する際の注意点
リビングとの段差解消
一般的なタイルデッキ施工の場合、リビングとタイルデッキの床面の高さを揃える際、建物とデッキの間に通気&排水のため別途グレーチング(金属蓋)が必要です。グレーチングを使う場合は、通常の施工に比べ作業工程も増えるため、その分費用も発生します。
また、タイルデッキ部分が高くなった分、地面からの高低差も広がるため、段差を解消するために階段等の施工が必要な場合もあるので注意しましょう。
こうした問題を解消してくれる製品として、LIXILオリジナルのタイルデッキが販売されており、リビングとの段差を解消し短工期を実現できる商品として人気を集めています。
グレーチング施工時の注意事項
上で述べたように、タイルデッキを建物水切りより高い位置で設置する場合、通気や雨水の室内侵入を防ぐためグレーチングが必要となります。
雨やホコリはグレーチングを通して落ちていきますが、年数が経つと、グレーチング目地にゴミが詰まり排水性が悪化することがあるので、定期的な清掃が必要です。
また、グレーチング下の排水環境は、日陰で水はけが悪いケースも多いので、雨が多い時期などは適度にグレーチング下をチェックして、水溜まりが常態化していないかチェックするようにしましょう。
周囲からの視線対策
素敵なデッキがあっても、周囲からの視線があって丸見えでは居心地が悪く感じてしまいます。
周囲からの視線を気にせずタイルデッキでくつろぎたい場合は、目隠しフェンスや植栽の設置をおすすめします。
完全に囲ってしまうと風通しが悪くなるケースもあるので、ルーバータイプのフェンスなど、目隠し機能と利便性を兼ねた商品選択をするようにしましょう。
タイルデッキ or ウッドデッキの選び方
タイルデッキとウッドデッキ、どちらを設置するかで迷われている方も多いかと思います。いずれの製品も、外構空間の利便性を高め、より快適に演出してくれるエクステリアアイテムです。
利用用途やメンテナンス性など、メリット&デメリットを比較しながら、自身の優先順位と照らし合わせて選択してみると良いでしょう。
タイルデッキを選んだ方が良い方
- 高級感を演出したい。
- 劣化の心配や掃除の手間から解放されたい。
- デッキ上でBBQを楽しみたい。
ウッドデッキを選んだ方が良い方
- 少しでもコストダウンを図りたい。
- ナチュラルな木の風合いを感じたい。
- リビングとデッキ間の段差を手軽に解消したい。
タイルデッキ施工事例
ここでは、タイルデッキの施工事例をピックアップしてご紹介します。タイルの色合いやフェンスほか他の外構とのバランス感など、新築外構・リフォーム外構で設置する際の参考にしてみてください。
今回はタイルデッキについてまとめてみました。デッキスペースが欲しくて、ウッドデッキかタイルデッキかで迷われる方も多いかと思います。
特に新築外構の場合、時間的猶予があまり無いため、深く考えずに設置されるケースがよくあります。設置後に後悔しないためにも、利便性なども十分考慮して、納得できる製品選択をするように心がけましょう。