新築外構でありがちな失敗は?玄関・駐車場・フェンスほか後悔例

新築外構工事で「もっとこうしておけばよかった」と後悔する人は少なくありません。玄関や駐車場、フェンスなど、生活を始めてから気づく失敗例やトラブルは意外と多いものです。
この記事では、よくある新築外構の失敗例を紹介しながら、後悔を防ぐためのポイントをわかりやすく解説していきます。
新築外構工事における駐車場工事における失敗例
新築外構での駐車場やカーポート関連での失敗は、外構工事の中でも起こりがちな事案です。失敗事例から学び、自身の外構プランづくりに備えておきましょう。
駐車スペースが狭く車の出し入れがしにくい

プラン段階では「このぐらいの広さなら大丈夫かな」と思っていても、いざ駐車してみると狭かったといったケースは意外と多いものです。
駐車場を設計する際は、ドアの開け閉めや出入り時の動線をしっかりとイメージしながら、サイズ感もあわせて検討することが重要です。
また、将来的に車を買い替える可能性がある場合は、車のサイズ変更も考慮したプランづくりが必要です。
家族が増えた際に、小さなお子様の乗り降り時に、ご高齢のご家族と同居される場合など、様々な利用シーンを想定して広めスペースを確保するのが良いでしょう。
カーポートを設置して車の乗り降りがしにくくなった

カーポートは、雨や紫外線から車を守る便利なアイテムですが、設置場所やサイズを誤ると使い勝手に大きな影響を与えます。
特に、柱の位置によって車の乗り降りや駐車がしにくくなるケースがあり、ドアの開け閉めに気を遣う、夜間に柱が死角になって駐車がしづらいといったストレスにつながります。
また、設置後に気づいても柱の移動は容易ではなく、再工事が必要になります。カーポート設置時は、駐車場の広さはもちろん、駐車する車のサイズやドアの開閉、駐車動線まで含めて、事前にしっかりと検証することが大切です。
駐車場まわりが殺風景で暗い印象になってしまった

新居の完成に合わせ、駐車場やカーポートを整備したものの、思ったよりも殺風景に感じてしまうケースがあります。
コンクリート駐車場に多い事例ですが、耐久性は高いものの、どうしても無機質な印象を与えがちになります。特に玄関まわりと一体化している場合、家全体の第一印象にも影響します。
そうした印象を少しでも和らげるために、目地部分にピンコロ石や人工芝を設置したり、仕上げの一部を洗い出しやカラーコンクリートにすることでデザイン性を持たせることができます。
また、カーポートの設置で駐車場まわりが暗くなってしまうことがあります。その場合は、光の透過率の高い屋根材のカーポートを採用してみたり、カーポートサイズを調整するなどの対策で改善することも可能です。利便性と美観のバランスを意識することで、見た目にも満足できる外構に仕上がります。
自転車やバイクの置き場を確保していなかった

新築時に車の駐車場計画は考えていても、忘れがちになるのが自転車やバイク置き場です。いざ生活が始まってから「置く場所がない」「雨ざらしで劣化が早い」といった悩みが出てくることも多くあります。
特にお子様の成長に伴って自転車が増えたり、将来的にバイクを購入したりする可能性がある場合は、当初からスペースを確保しておくことが大切です。
屋根付きのサイクルポートを設置すれば、乗り降り時にも雨風を防げて快適な収納スペースになります。生活の変化を見据えた外構計画が後悔を防ぐポイントです。
新築外構工事における庭まわりに関する失敗例
新築外構工事では、庭まわりでもいくつか注意すべきポイントがあります。新居に庭スペースがある方は、いくつか失敗例を紹介するので参考にしてみてください。
思った以上に雑草が生えてきて大変

新居に庭スペースがある外構工事の失敗例として、雑草が生えてきてしまう例が挙げられます。
例えば、外構工事の際に費用面を考慮し、自分たちで安価な砂利のみを敷いたケースが当たります。雑草は、光と水さえあれば、春から秋にかけて次々と生えてきます。
雑草を防ぐには、コンクリート舗装やタイル張り、防草シートを敷いた上で砂利や人工芝施工をするなどでケアすることができます。
夏場の雑草処理は思いのほか重労働です。後々苦労しないためにも、事前対策しておくと良いでしょう。
植栽や天然芝の手入れが大変

新築外構工事では、外構プランに植栽や天然芝を採用することがよくあります。
しかし、年数を経て想像以上に草木が成長してしまったり、芝生が生い茂ってしまうなど、メンテナンス面で先の雑草のケースと同様に頭を悩ませる面があります。
大きくなり過ぎた草木を処分する作業は、専門業者でないととても対処できません。
そのため、毎年の世話が面倒に感じる方は、植栽エリアを最小限にするか、天然芝から人工芝に変更するなど、維持管理にも目を向けた外構プランを採用するようにしましょう。
ウッドデッキやタイルデッキを設置したが使う機会が少ない

新築外構工事では、ウッドデッキやタイルデッキを設置するケースが多くあります。
しかし、実際に暮らしはじめてみると、夏は暑く・冬は寒いなどの理由で、年中通して使う機会が少なかったという声もよく聞かれます。
南側であれば、洗濯干しスペースとしても活用できますが、日の当たらない方角では使い道も限られ、デッドスペースになりがちです。
こうした事態を避けるためにも、使う用途や利用頻度等、日常の生活シーンと照らし合わせながら、設置目的を明確にして外構計画を立てていくことが大切です。
新築外構工事での玄関まわりの失敗例
毎日利用する玄関まわりでの外構の失敗は、日々のストレスにつながります。後悔を回避するためにも各事例にしっかり目を通しておきましょう。
玄関前の段差が急で歩くにくい

新築の外構工事で意外と見落としがちなのが、玄関ポーチの段差の高さです。設計時には気にならなくても、実際に生活が始まると「思ったよりも高くて昇り降りが大変」と感じるケースがあります。特に高齢者や小さな子どもがいる家庭では、転倒のリスクも高まります。
また、将来的にベビーカーや車いすの使用を想定する場合にも大きな障害となります。
敷地面積的にやむを得ない場合は、手すりを設置する、L字動線を取り入れる、スロープを設けるなど利便性を考慮した視点を持つことが重要です。
玄関までのアプローチが雨天時に滑りやすい素材だった

玄関までのアプローチに使用する素材選びは、見た目だけでなく安全性も重要です。新築外構ではデザイン性を重視するあまり、表面が滑りやすい素材を採用し、雨の日に転倒しそうになったという声も少なくありません。
素材としては、摩擦が少ないタイルや天然石は滑りやすい傾向にあります。逆に比較的滑りにくい素材として、インターロッキングや枕木、洗い出しなどが挙げられます。
タイルでも防滑加工してあるタイプを選んだり、コンクリートであれば刷毛引き仕上げにすると滑りにくくなり効果的です。
利用頻度の高い玄関まわりは、安全面にも配慮して素材を選ぶようにしましょう。
玄関の前が道路に面しており丸見え状態になる

玄関の真正面に道路が面している住居では、外から室内が丸見えになってしまい、プライバシー面が確保されない場合があります。
特に、人通りや交通量の多い立地では、来客対応や外出のたびに視線が気になり、日々のストレスにもつながります。
また、防犯面でも不用意に建物内の様子がわかってしまうのはリスクです。このような事態を避けるためには、スクリーンフェンスや植栽の配置、アプローチの角度を工夫するなど、視線を遮る設計が有効です。外構計画の初期段階からプライバシー面や防犯面を意識し、プランづくりするよう心がけましょう。
新築外構工事におけるフェンス工事の失敗例
新築外構工事でフェンスを設置したものの、目隠し効果が不十分だったり、強風で倒れたりと後悔するケースは少なくありません。失敗例を学び、今後の外構フェンス計画に活かしていきましょう。
フェンスの高さが足りず外からの視線が遮れない

フェンス工事でよくある後悔の一つが、フェンスの高さが足りず、外から家の中や庭が丸見えだったというケースです。
完成してから気づくことも多く「もっと高くしておけばよかった…」と感じる人も少なくありません。フェンスは目隠しや防犯の役割も担う重要な外構要素です。設計段階では、敷地の高低差や隣地との距離、道路側からの視線なども含めて、周囲の視線をどれだけ遮りたいかを明確にしておくことが重要です。
特にプライバシーを重視したい方は、高さや隙間にもこだわって商品を検討するとよいでしょう。設置後に視線が気になると感じて追加工事することになれば、余計な費用も発生してしまいます。暮らし始めてから後悔しないためにも、事前にしっかりと高さや位置を確認しておくことが大切です。
高さを優先しすぎて日当たりや風通しが悪くなった

上記とは逆のパターンで、フェンス設置により日当たりや風通しが悪化する場合もあります。
プライバシー確保を重視するあまり、必要以上に背の高いフェンスを選んでしまうと、日差しが遮られ室内が暗くなったり、風の流れが滞って庭空間に湿気がこもることがあります。
そのため、プランづくりの段階から、方角ごとの光の入り方や周囲の建物との位置関係も考慮し、できるだけ閉鎖的にならないフェンスを検討するとよいでしょう。
通気性のあるルーバータイプや設置場所に合わせて格子密度を選択することで、プライバシーを確保しつつ採光も確保できます。機能面と快適性のバランスの見極めが後悔を防ぐポイントです。
強度不足で強風でフェンスが破損してしまった

フェンス工事では、フェンスの強度不足による破損もあります。デザイン性や価格だけでフェンスを選んだ結果、強風や衝撃に耐えられず倒壊や破損につながる場合があります。
特に台風の多い地域では、風圧への耐性を確認せず設置したことでトラブルになるケースが多発しています。施工時の基礎が不十分な場合も、経年で歪みが出たり傾く原因になります。
フェンス選びでは、地域特性や耐久性、設置環境を予め確認しておくことが重要です。長く安心して暮らせる外構にするためにも、強度基準を満たした製品を選ぶようにしましょう。
依頼前に新築外構の失敗例から学び事前対策を
新築外構工事では、玄関アプローチや駐車場・フェンス・各種デッキ類など多くの要素が関わるため、計画段階での準備不足による失敗が起こりやすくなります。
今回ご紹介した失敗例は、実際に多くの方が経験したリアルな声ばかりです。外構が完成した後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、上記失敗例やこちらの「新築外構工事の最適なタイミングは?」も参考にして、自分たちの生活スタイルに合った外構計画を立てるようにしましょう。