庭木・植栽の選び方
庭木・植栽とは、お庭や外構へ植える樹木のことですが、家の外まわり全体の個性を演出してくれる大事なポイントとなり、高さのある木があれば立体感が生まれ、家の風景を美しく魅せてくれます。
また、陽射しを和らげてくれたり、周囲からの目隠しにもなります。花壇をつくったりシンボルツリーを中心とした庭づくりをされたいとお考えの方も増えてきています。
ここでは、お庭や外構に庭木を植える時に知っておきたいポイントをまとめてみました。参考にしてみてください。
庭木・植栽の種類
庭木の種類は、木の高さや、葉や花など様々な分類方法があります。季節によって表情が変わる庭木もあり、後々イメージの誤差が無いよう、まずはどんなの感じの木を植えたいのかイメージして、性質や育て方を学んでいきましょう。
- 常緑樹(冬でも葉が落ちない樹)
- 落葉樹(冬になると葉を落とす樹)
- 針葉樹(葉樹形の綺麗な樹・杉・松など)
- カラーリーフ(葉に白や赤・ピンクの色がついた植物)
- グランドカバー(芝以外の地面を被う植物)
- 宿根草(冬に地上部が枯れても株が生き残る草花)
- 一年草(冬になると枯れてしまう草花)
シンボルツリーにも最適!おすすめ常緑樹
シマトネリコ
シマトネリコは、常緑樹の庭木の定番です。洋風・和モダンな住宅と幅広く対応可能なため、シンボルツリーとして人気です。涼し気な色あいが楽しめ、育てやすいこともあり、多くのユーザーに親しまれています。
レモン
レモンは、低木の常緑樹です。シンボルツリーにレモンの木を植える最大の魅力は、爽やかな香りの果実を収穫できることです。花の色は白くて可愛らしく、甘く爽やかな香りを放つのが特徴です。
アカシア
アカシアは、樹高は成長すると3~5mほどになり、3月から4月にかけて小さな房状の黄色い花が咲きます。年間を通じて銀色がかった美しい葉が楽しめます。
ユーカリ
ユーカリは、シンボルツリーとしても人気のある常緑高木樹です。シルバーリーフと呼ばれる銀色がかった葉色が特徴的で、葉の形も可愛いです。暑さには強いですが、寒さには若干弱い傾向にあります。
オリーブ
オリーブの木は、1年を通して緑の葉を楽しむことができる常緑樹で、とても育てやすいです。とがった葉がかっこよく、地中海風のお庭になってくれます。洋風な住宅にマッチし、寒さにも強く育てやすい品種です。
季節感の演出に♪おすすめ落葉樹
イロハモミジ
落葉高木樹で人気の日本を代表する庭木です。比較的手間をかけずに育てられ、四季を通じて表情が楽しめます。他の常緑樹と併用すると色のコントラストが楽しめおすすめです。
ハナミズキ
ハナミズキは、お庭のシンボルツリーとして人気の品種です。春に花を咲かせ、花の色は白・ピンク・赤があります。秋には赤い実を付けながら綺麗に紅葉し、日常の手間もかからないため、庭木として広く利用されています。
アオダモ
アオダモは、樹高は10mほどになる高木ですが、成長が穏やかで庭のシンボルツリーに取り入れやすいです。4月~5月頃には綿菓子のような白いふわふわとした可愛い花が咲きます。樹形も美しく、病虫害が少なく育てやすいため、庭木初心者にもおすすめです。
白木蓮(ハクモレン)
ハクモレンは桜と同じタイミングで白い花を上向きに咲かせる落葉樹です。上品な香りが特徴で、玄関先などに植えてシンボルツリーとして楽しむことができます。
花も楽しむことができる庭木
- アオダモ
- ハナミズキ
- ヤマボウシ
- アカシア
- ノリウツギ など
紅葉を楽しむことができる庭木
- イロハモミジ
- カツラ
- ハナミズキ
- ブルーベリー
- シモツケ
- ツリバナ など
庭木・植栽の選び方のポイント
庭木を選ぶときには、まず最初に何を目的で植えるのかを考えてみてください。「目隠しをしたい」「木陰をつくりたい」「収穫を楽しみたい」「紅葉を楽しみたい」「お洒落感を出したい」「見た目を楽しみたい」などです。
庭木は、環境に合わない場所に植えると弱ってしまいます。植える場所が日当たりのいい場所か日陰なのか、湿気が多いか少ないかなど、木の特性には十分気を付ける必要があります。
また、植えたい樹木の成長の大きさも事前に調べておき、十分なスペースの確保をしておきましょう。
庭木・植栽を植えるタイミング
基本的に庭木は、真冬や真夏を避けて植えるようにしますが、庭木を植えるのに適した時期は、品種により異なりますので、いつの時期が最適かしっかりと調べてから植えるようにしましょう。
植えた後のメンテナンスのことも考える
メンテナンスの大変さは植栽を植えてから気づくことが多いです。剪定が必要な場合もコストがかかってきます。
また、メンテナンスを怠ると、せっかくのお庭も魅力がなくなってしまいます。そのため、ご家庭で管理していける範囲はどの程度可能か、依頼するとどれくらいのコストがかかってくるのかを先に把握しておくとよいでしょう。
病気や害虫の付きやすさ
庭木・植栽は、弱っている時に病気にかかりやすくなったり、害虫がつきやすくなったりします。どういった環境で、どんな害虫が付きやすく、どんな病気にかかる恐れがあるのかなど、しっかりと調べたうえで庭木を植えることをおすすめします。
別記事にて、虫が付きにくい庭木&植木を紹介していますので、気になる方はチェックしてみてください。
トゲの有無
トゲがある庭木ですと、怪我をしてしまう恐れがあります。特に、子供やペットのいるご家庭では、植える位置にかかわらず、トゲのある庭木は注意が必要です。
庭木のレイアウト方法
庭木の高さに高低差をつける
同じ高さの庭木だけでは、平面的になってしまい物足りない印象を抱かせてしまいます。木の立体感を出せるように、異なる大きさの木を選ぶことをおすすめします。複数本の庭木を植えるときは、高低のメリハリをつけると、庭をより立体的に広く魅せることができます。
植栽を不等辺三角形に配置
不等辺三角形を意識すると自然な雰囲気で配置することができます。いろいろな角度から見ても、辺の長さが異なる三角形を描けるように配置することで、人工的な雰囲気がなく自然なお庭になってくれます。
落葉樹より常緑樹を奥に
庭木には落葉樹と常緑樹があり、落葉樹は冬になると葉が落ち枝と幹だけになります。それに対し、常緑樹は葉が落ちることなく1年を通して生い茂っています。その特徴を活かしレイアウトするとよいでしょう。
落葉樹ばかり植えると、冬になったときに閑散とした寂しい雰囲気になってしまいますので、常緑樹も間に入れることがポイントです。
常緑樹を植える際のポイントとしては、手前に配置しないことです、手前に配置すると、視線が止まって奥にまで目がいかず平面的な庭と感じるお庭になってしまうためです。常緑樹は、奥側に植えることで立体感を出すことができ、目線が奥にまで行き届くので奥行のあるお庭を演出することができます。
今回は、庭木の選び方についてご紹介しました。一度植えた樹木は、大きく育ってから移設するのはむずかしく、植物にとっても負担になってしまいます。外構・お庭で植栽を検討している場合は、事前によく調べてから植え付けを行うことをおすすめします。また、別記事にて、虫が付きにくい庭木&植木も紹介していますので、ぜひ庭木選びの参考にしてみてください。